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Windows UpdateやClick-To-Runによる印刷の不具合や更新の不具合について

最終更新日:

Windows OSについては、毎月第 2 火曜日の翌日(日本では時差の関係で毎月第2水曜日または第3水曜日)にMicrosoftからWindows Updateにより配布されることがある程度知られていると思います。

一方で、Office2010以降、Microsoft Officeに付属したClick-To-Runによって、Officeの更新プログラムが定期的に実行されていることは意外と知られていないようです。

Office365のサブスクリプション更新はもちろんのこと、パッケージ購入されているOffice2019、2021といったプログラムも、インターネットに接続しダウンロードインストールした場合、このClick-To-Runによって更新が適用され、最新の状態になっています。

 セキュリティの脆弱性更新等、常に対応してもらえるのは結構なのですが、1~2年に一度、このOffice更新プログラムやWindows Updateにより大きな問題が引き起こされることがあります。

■2018年のバージョン1712ビルド(ビルド番号:8827.2148) Click-To-Runアップデート後、Excelを使用した帳票類の印刷やメール送信が出来なくなる現象が発生

■2019年11月度Windows Update(KB4484113、KB4484119、KB4484127)により、「クエリが破損しています。」というエラーが発生し、Accessクエリが実行できなくなる現象が発生

■2022年1月度 のバージョン2201ビルド(22年01月ビルド)Click-To-Runアップデート後、Accessを終了してもバックグラウンドで残る不具合発生。これにより、下記の現象が報告された。

  • Accessを初回立ち上げるとうまくいくが、2回目以降反応しない。
  • 再起動や、翌日PCの電源を入れると自動的にAccessが立ち上がってくる。
  • トランザクションが開始できない(拡張エラーとなる)

■2022年5月度Windows Update(KB5000802、KB5000808、KB5000809、KB5000822)により、「他のユーザーが同じデータに対して同時に変更を試みているので、プロセスが停止しました」のエラーメッセージが出て、1名で操作していてもデータ更新ができなくなる現象が発生

このように、「昨日まで使えていたOfficeプログラムで突然エラーが出るようになった」「昨日まで印刷できていた資料が突然印刷できなくなった」という現象が発生した場合、それが新しく入力したデータでなければ、WindowsUpdateやOfficeのClick-To-Runアップデートによる問題である可能性があります。

WindowsUpdateの更新プログラムアンインストール手順

WindowsUpdateの場合は更新プログラムをアンインストールすることで、更新前の状態に戻すことができます。

  1. 「設定」 を開く(「スタート」メニューから歯車のアイコンをクリック)。
  2. 「更新とセキュリティ」 をクリック。
  3. 左側のメニューから 「Windows Update」 を選択し、「更新の履歴を表示する」 をクリック。
  4. 「更新プログラムをアンインストールする」 を選択。
  5. 削除したいアップデートをリストから選び、「アンインストール」 をクリック。
  6. 更新の一時停止

アンインストール後、再度インストールされてしまわないように「更新の一時停止」のプルダウンをクリックし、一定の期間更新プログラムのインストールを一時停止しておきます。

Click-to-Runで更新されたOfficeを前のバージョンに戻す手順

1. 現在のOfficeバージョンを確認

 ①任意のOfficeアプリ(WordやExcel)を開く。
 ②「ファイル」メニューから「アカウント」へ移動。
 ③「製品情報」セクションで「バージョン情報」が表示されるので、現在のバージョンを確認。

2. 前のバージョンを確認する。

 https://docs.microsoft.com/ja-jp/officeupdates/update-history-microsoft365-apps-by-date
等を見て、自分のOfficeプログラムで、1で確認したバージョンの1つ前のビルドを確認する。
 例:2407ビルドの前は2406ビルド(1/11バージョン)であるので
 17726.20206 というバージョン番号を控える

3. Officeのダウングレード実行。

 ① 「スタート」メニューの検索バーに「cmd」と入力。
 ②「管理者として実行」 を選択して、コマンドプロンプトを管理者権限で開く。
 ③コマンドで、カレンとディレクトリを変更する。

cd %programfiles%\Common Files\Microsoft Shared\ClickToRun

 ⑤コマンドで
  officec2rclient.exe /update user updatetoversion=16.0.
  に続けて2.で控えたバージョン番号を入力する

officec2rclient.exe /update user updatetoversion=16.0. 17726.20206

3. 自動更新を無効にする

不具合が解消されるまでOfficeの自動更新を行わないよう、以下の手順で設定します。

任意のOfficeアプリ(Wordなど)を開く。 「ファイル」→「アカウント」→「更新オプション」から「更新を無効にする」を選択。
WindowsIUpdateにせよOfficeのClick-to-Runアップデートにせよ、本来であれば常時アップデートできる設定にしておくのが望ましいです。
定期的に対象のアップデート番号やエラー内容でインターネットの情報を検索するなどして、問題が対応された後は常時アップデートする設定に戻しておきましょう。

※大きな問題が発生した後、大抵は次の月次アップデートで問題解決されているようです。

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